人は、不安を感じたり、落ち込んだり、思い悩むことが多く。自身の境遇をなげいたり、腹を立てて自暴自棄になることもあります。これらは、すべて自分の感情によるものです。
この自分の感情をコントロールし、ネガティブ思考から抜け出し、幸せが感じられるよう意識を変えるのが、ウエイン・W・ダイアー 著『自分のための人生』という本です。
自分の感情は、自然に生じたものであり、疑うことなく、そのまま受け入れるのが、当然というが、一般的な考え方です。
この本では、それが間違いであり、ネガティブな考え方は、自身の考え方が反映されたものであり、考え方を変えれば、感情も変わると説きます。
このことについて、論理的に説明するため、言葉に説得力があります。書き手の強い意志も感じられ、野放しの感情に振り回されるべきではないという意識が芽生え、考え方が大きく変わります。
ネガティブな発想に囚われやすい方、悪いことばかり考えてしまい、心配性になったり、常に時間がないと焦りがちな方にも、この本の内容は、役に立つと思います。
この本を読んでいると、ネガティブな発想が、どこからくるかを考えることになり、やはり、自分の感情となるのですが。その感情を引き起こす原因を突き詰めると、明確な根拠がなく、漠然と感じていた不安であることに気づかされます。
ネガティブ思考というのは、その人の考え方が大きく影響し、クセのようなところもあります。この本を読んだばかりなら、ポジティブに考えられるのですが、ふとした時に、ネガティブな考えに戻りがちです。
何度か、この本を読んでいるうちに、何でもポジティブに考えられるほどではないにしても、感情を客観的にとらえ、自分を不安にさせる考え方かどうかは、分かるようになりました。
自分を責めるような考え方は、社会的な風潮や文化が影響しているのかもしれません。ただ、自分自身の考え方なため、自分で変えられます。
自分で自分を苦しめるような考え方を改め、もっと自分に優しく、自分に都合良く考え、自分の人生を楽しむべきと感じることができました。