頭がいい人は、考え方や行動、人との接し方でも、賢さが伝わってくるものですが。この賢さが、どのようにして身に付くかが分かるのが、齋藤 孝 著 『本当に頭がいい人の思考習慣100』という本です。
頭のいい人は、どういう人かが分かり、それに当てはまる身近な人を思い出しながら読んでみると、こんな風に考えているかもしれないなと興味深く読めました。
この本を読んでみると、頭がいい人というのは、賢く見える共通点があるように感じます。考えてみたら、誰にでも、そんな人が身近にいるような気がします。
頭がいい人と、そうではない人では、同じことをやっても、結果に違いが出るものですが。これについて、頭がいい人は、自分の行動に意味を持たせると説明しています。
ピアノの練習やゴルフのスイング練習を例に、何も考えずに練習するのではなく、ピアノなら左手の薬指を意識して、ゴルフなら腕とクラブを同調させてなど、具体的に何かを意識して練習するから上達するとあります。
頭がいい人の会話の話も、個人的に思い当たる人がいたため、妙にうなずけるところがあり。人の話を聞きながら、言葉の裏にある意味を読み取り、それを正しく要約しつつ、話を広げるとあり、まさに、その通りだなと納得しました。
人の話を聞くことに、専念しつつ、言葉の意味を読み取ったり、先読みしたり。その話に関連することで、話を広げる提案も行うというのは、頭の良さが伝わってきます。それを何気なく、平然とやるところに、スマートさもありそうです。
相手の話を要約するということは、話を理解していることを相手に伝えることにもなり、会話自体もスムーズに。それが、相手に良い印象を与えるというのもうなずけます。
この本では、頭の回転を速くするための方法として、『速音読』を紹介していました。これは、1分ほど、短い文章をテキパキ音読するというものです。
速音読は、脳が複雑な動きをするため、簡単にできないものですが。それにより、ミスしにくい頭の状態になるとあります。これは、スポーツの準備運動のようなものと書かれています。
この他、誰もが知るような偉人、アインシュタインやゲーテ、夏目漱石などの思考習慣が紹介されています。尊敬できる偉人がいる場合、抵抗なく、その習慣が身に付くかもしれません。
頭の良さは、相手にいい印象を与えることが多く、人間関係や就職活動などに大きな影響を与えそうな気がします。
この本を読むと、頭のいい人が理解でき、どうすれば、そう見えるかも分かるため、賢い人として、相手に印象付けたい方なら、一読する価値があると思います。