怒りや嫉妬などネガティブな感情の原因を理解し、より良い人生を送るための方法を説くのが、ブリアンナ・ウィースト 著 『感情戦略』という本です。
この本では、『どうしてもこれをした方がいい』、『どうしてもやめた方がいい』と分かっていても、それができないことを『自己破壊的行為』と呼んでいます。
この自己破壊的行為を行ってしまうのが、感情となり。人が抱く感情が、どれほど行動に影響を与えるかを解き明かし、自分を変える考え方や方法について、書かれています。
自分が欲しいものが手に入らない時に、誰かが手に入れていると、その人を非難せずにはいられなくなり。そんな怒りや嫉妬により、我慢している自分の行動を正当化するとあります。
嫉妬する状況をいくつか挙げながら、悲しみや自己不満を隠すための感情が、嫉妬と説明しています。自身の精神状態を保つために、このような感情が必要なようにも感じられます。
SNSの話では、周りがうらやむような良い事ばかりを投稿しているのは、誰かの承認を求めているためとあり、これは、自分自身が自分を認めていないからと書いていました。
自分で自分を認めるというのは、自分に満足しているかどうかが、大きく左右しそうです。スポーツの試合で、相手に勝つようなことがあれば、自分を認めやすそうですが。日常生活の中で、自分を認めるというのは、なかなか難しそうです。
この本を読むと、自分の感情だけではなく、相手の感情に対しても、どのように対応すれば良いかも分かり、小さな変化を毎日続けることが、人生を変える切っ掛けになるなど、ためになる話が多いです。
激しい感情を抱いた時には、こんな気持ちを裏で感じているのではないかと思えるだけでも、感情と距離ができ、一方的に振り回されないような気がします。
ネガティブな感情に苛まれ、自分が嫌になるような時には、読んでみると考え方が変わり、もっと楽に人生と向き合えそうな、そんな内容の本でした。