『やる気』という言葉は、身近なものかもしれません。自分に対してだったり、相手に対してだったり。やる気を起こさせるため、どんな言葉をかけるべきかを考えたりもします。
やる気はそもそもどんなものなのかを知り、自分自身にやる気を起こさせ、それを持続させる方法について書かれているのが、山崎拓巳 著『やる気のスイッチ』という本です。
やる気に関する本を何冊も読んでいるだけに、やる気を起こす方法としては共通するところがあります。イメージであったり、考え方であったりするのですが、何が他と違うかというと本を読んだ時の印象です。
この本では、随所に写真やイラストがあり、それが意味深というか、伝わってくるものがあり、本が持つ間のようなものがあります。
文章は、ビシッと強く断言するような口調で書いてるものとは違い、優しい語り口で、物の例えもソフトです。どちらかというと、エッセーに近い雰囲気が感じられます。
やる気をどうにかして出そうと、文字を追いかけながら、急いで読む方だと、ハウツー本のお決まりな書き方ではないため、不満が残るかもしれません。
ただ、イラストなどを見ながら、書いてあることを考えながら読んでみると、思うところも多く、感じとして伝わってくるものがあります。
やる気がある人を見れば、いつもやる気があるに違いない、ノリに乗ってるから全て上手く行くなど、勝手なイメージがあります。そして、やる気が足りない自分とは、大きく違うんじゃないかと思いがちです。
これは、考え方や感じ方の違いであり、ちょっと物の見方を変えれば、気の持ちようも変わり、気持ちが切り替わります。それをどのようにコントロールするか、その具体的な方法が書かれています。
疲れていて文字が多いのは辛いという方、文字ばかりの本はすぐに飽きて投げ出すという方なら、ビジュアル的にも楽しめる本なため、飽きずに無理なく読めそうです。
最初から最後まで読むのが面倒という方でも、なんとなくページを開き、そこを読むだけでも、気持ちが前向きになり、希望が芽生える、そんな本です。
自分が後ろ向きだなと感じたり、どこか冴えない時に読むと、答えが見つかるかもしれません。