仕事、学校、家庭でも、辛く苦しく思い、悩みを抱える人がいる一方で、同じうな環境や体験をしていても、辛いと感じない人もいる。
そんな違いは、どこからくるのか、その仕組みを説明し、どのようにすれば、苦しいことを楽しいに変えられるかについて書かれたのが、樺沢紫苑 著 『苦しいが楽しいに変わる本』です。
この本は、苦しいと感じることも、楽しいと感じることも、脳内で分泌されるホルモンにより、作られると解説します。
苦しいときには、ノルアドレナリンの他、怒りやイライラを感じる アドレナリンなどが出ることで、苦しい状態になり、逆に、楽しいときには、ドーパミンやエンドルフィンなどで、良い気分になります。
苦しいということを感じたことと、その体の状態を分けて考え、どちらのホルモンが分泌されるかは、どのように考えるかで違います。
そのため、いかにして、考え方を変え、苦しいという状態にならないようにするか、その考えるテクニックのようなものが、具体的にかかれている。
さらに、人間関係について書かれている部分も多く、考え方だけではなく、良好な人間関係を築き、それを保つ方法などにも触れ、生活習慣や食生活の話なもどもあります。
『苦しい』という見えない、捉えにくい事を現象として、その仕組みを解説し、それに影響を与えるようなものを幅広く、様々な視点で語りながら、遠ざける方法を説いています。いろんなケースがあるため、思い悩む人が読めば、どれにかには当てはまりそうだ。
感想としては、気の持ちようと言われると、どこか、突き放された印象もあるのですが。この本のように、考え方を変える方法について、具体的に書かれると分かりやすく、実践しやすいです。読みやすくもあり、説得力があります。
苦しい状態では、客観的に考えられる状態ではないため、この本を読むことで、救われる人は多いのではないでしょうか。