以前から使っているスティック掃除機の電源コードが断線して、
動かなくなってしまいました。
実は、この掃除機の電源コードは、
4年前にも修理しています。
そのときは断線部分を切って、
熱収縮型の絶縁被覆付き圧着端子でつなぎ直しました。
その後は問題なく使えていましたが、
最近になって再び接触が悪くなりました。

電源コードを特定の方向に曲げると動くため、コードを本体に巻き付けたり、
マジックテープで固定したりして使っていました。
※接触不良を起こしている電源コードを、このような状態で使い続けることはおすすめできません。
しかし、ついにそれでも動かなくなりました。
前回のように断線箇所だけを修理することも考えましたが、
電源コード自体も長年使ってきたものです。
何度も曲げたり引っ張ったりしてきたコードなので、
その部分だけ直しても、今後また別の場所で断線する可能性があります。
そこで今回は、断線箇所だけを修理するのではなく、
電源コードそのものを新品に交換することにしました。
電源コードの修理には感電・発熱・火災などの危険があります。
この記事は私自身の修理記録であり、同様の作業を推奨するものではありません。
交換用にVCTFK 0.75sqの7mコードを用意

交換用として用意したのは、VCTFK 0.75sqの電源コードです。
せっかく交換するので、今回は7mをそのまま使うことにしました。
コード式掃除機は、コードが短いと掃除の途中で
何度もコンセントを差し替えなければなりません。
7mあれば移動できる範囲もかなり広がるので、
以前より使いやすくなりそうです。
電源プラグについては元のものが分解できるタイプだったため、
そのまま再利用しました。
ストレインリリーフも新品に交換することに
もう一つ問題だったのが、本体から電源コードが出る部分です。

前回の修理では、接続した電源コードが本体に収納できなくなり、
外に出た状態で固定しました。
もともとここには、コードが本体の角で急激に曲がったり、
引っ張られたりするのを防ぐストレインリリーフが使われています。
せっかく電源コードを新品にしても、この部分の処理が不十分では、
またコードに負担が集中してしまいます。
そこで交換用のストレインリリーフも購入しました。
ところが、注文した商品は中国からの発送。
Amazonではなかなか配送状況が更新されず、
追跡情報も9月8日で止まったまま。
結局、注文してから2週間ほど待つことになりました。
しかも最後までAmazonでは「配達中」になっていない状態で、

ある朝、新聞を取りに行ったら荷物が届いていました。
急ぎの部品を海外発送で購入するときは、
このあたりも考えておいたほうがよさそうです。
圧着端子が本体内部に入らない
ストレインリリーフがようやく届いたので、修理開始です。
今回も前回と同じように、電源コードと掃除機内部の配線は
熱収縮型の絶縁被覆付き圧着端子で接続することにしました。

使用した端子には「22–16 AWG」と書かれています。
AWGは対応する電線の太さを表す規格で、
今回使用する0.75sqのコードはおよそAWG18相当なので、
この22–16 AWG用の端子の範囲に入ります。
ところが、ここで問題が発生。

この掃除機は内部のスペースがかなり狭く、被覆付き圧着端子を使うと、
その太さのために元の配線スペースへ収まりません。
裸圧着スリーブと熱収縮チューブを使って細くする方法も考えましたが、
100V電源部分なので、仕様のよく分からない
熱収縮チューブを使うのは避けたいところです。
そこで、掃除機本体側をよく観察してみました。
邪魔になっていたリブを一か所だけ削る

内部を見ると、奥行きそのものには十分な余裕があります。
圧着端子が入らない原因になっていたのは、
モーター周辺にある薄い樹脂製のリブでした。
最初は2か所削ることも考えましたが、
できるだけ元の構造を残したかったので、
まずは片側のリブだけをカッターのこと爪ヤスリで
少しずつ削ることにしました。
削っては圧着端子を当てて確認し、また少し削る。


この作業が今回一番時間のかかったところです。
結局、リブの加工だけで約1時間半もかかりました。

片側だけ削ったところで、
なんとか2本の圧着端子を収納できるスペースを確保できました。
もう一方のリブは残せたので、必要以上に本体を加工せずに済みました。
圧着端子は向きによって潰れ方が違う?
電線を接続するときには、電工ペンチを使って圧着しました。
ところが最初は、思ったようにきれいに圧着できません。
電工ペンチが悪いのかとも思いましたが、
圧着端子の向きを変えて試したところ、
きれいに締まる向きがありました。
今回使った端子はノーブランド品なので、
正しい圧着方向が決められているのかは分かりません。
ただ、実際の作業では、端子を電工ペンチにセットする向きを変えることで
圧着しやすくなりました。
そのため「必ずこの向きが正しい」とはいえませんが、
端子と電工ペンチの向きによって圧着したときの変形の仕方が違うことは、
実際に作業していて感じました。
ちなみに今回、圧着に失敗して端子を1個ダメにしています。
残った22–16 AWGの端子は、最後の1個になってしまいました。
ヒートガンでも意外と簡単には縮まなかった

圧着が終わったら、端子の被覆をヒートガンで収縮させます。
前回修理したときにはヒートガンを持っていなかったため、
ライターで加熱しました。
今回はヒートガンがあるので簡単だろうと思っていたのですが、
予想外だったのが、かなり加熱しないと被覆が十分に収縮しなかったことです。
この圧着端子は被覆が厚く、中には金属スリーブも入っています。
ヒートガンを強にしても、薄い熱収縮チューブのように
すぐには縮まりませんでした。
しかも今回は、本体内部の収納スペースがギリギリです。
中途半端に収縮した状態では削ったリブのところへ収まらないため、
全体を確認しながらしっかり収縮させました。
最終的には2本とも無事に収まりました。
ストレインリリーフにも少し隙間があった

次は、ようやく届いたストレインリリーフです。
本体には取り付けられたものの、
実際に合わせてみると少し大きな隙間がありました。
そのままでは電源コードの固定が十分ではありません。

そこで、余っていた別のストレインリリーフから上部を切り取り、
穴のある部分を横方向からスペーサーのように押し込みました。
これが思った以上にうまくいきました。

横から押されることで取り付けたストレインリリーフ自体が
電源コードを締め付ける形になり、コードもしっかり固定されました。
外から見てもそれほど違和感はありません。
電源プラグは元のものを再利用

コードの反対側にある電源プラグは、
元のものをそのまま再利用しました。
分解するとネジ端子になっているので、
新しいVCTFKの芯線を接続して元通りに組み立てます。
これで、
元の電源プラグ → 新しい7mのVCTFK 0.75sq
→ 新しいストレインリリーフ → 熱収縮型圧着端子
→ 掃除機内部配線
という構成になりました。
配線を確認し、ケースに挟み込んでいないことを確認して、
本体を元通りに組み立てます。
約2週間ぶりに電源を入れると、ホコリが噴き出した
そして、いよいよ電源を入れてみます。
スイッチを入れた瞬間、
思っていた以上にモーターが力強く回り始めました。
手に伝わってくるモーターの勢いも強く、
「この掃除機、こんなにパワーがあったかな?」
と思ったほどです。
ところが同時に、左右の排気口から煙のようなものが
勢いよく噴き出しました。
よく見るとホコリです。
約2週間、掃除機を分解した状態で置いていて、その間に
モーター周辺の汚れが落ちたり動いたりしていたのでしょう。
慌てて部屋の窓を開けて、もう一度電源を入れると、
またホコリが噴き出しました。
2~3回動かしたところでホコリも出なくなり、
その後は問題なく動いています。
なんというか、長い間止まっていた掃除機が、
溜まっていたホコリを一気に吐き出して
「復活した!」という感じでした。
修理時間は約2時間半。待ち時間のほうが長かった
今回の実際の修理時間は、合計すると約2時間半でした。
そのうち約1時間半は、圧着端子を収納するためのリブ加工です。
残りの約1時間で、電源コードの交換、圧着、ヒートガンによる収縮、
ストレインリリーフの調整、電源プラグの接続、組み立てなどを行いました。
作業そのものより、ストレインリリーフが中国から届くまでの
約2週間のほうが圧倒的に長かったことになります。
7mコードを実際に使ってみた感想
電源コードを7mにしたことで、
2階なら1か所のコンセントに差したまま、
ほとんどの場所を掃除できるようになりました。
何度もコンセントを差し替えなくて済むので、かなり楽です。
一方、コードが長くなったぶん、
片付けるときに本体を持つと以前より重く感じます。
それでも、掃除中の使いやすさを考えると、
7mにしてよかったと思います。
前回の修理より元の状態に近づいて満足

前回は、断線した部分を圧着端子でつなぎ直す修理でした。
それでも何年も使えたので十分役に立ちましたが、
今回は電源コードそのものを新品に交換し、
ストレインリリーフも取り付け直しました。
さらに圧着部分も本体内部へ収納できたので、
前回の修理後よりも元の状態に近い仕上がりになっています。
しかも電源コードは7m。
掃除中にコンセントを差し替える回数も減りそうなので、
以前より使いやすくなるかもしれません。
掃除機が使えない約2週間は結構不便でしたが、
最後に力強くモーターが回ったときにはかなり達成感がありました。
買い替えずに、もう一度使える状態まで戻せてよかったです。
今回かかった部品代は、7mの電源コードが1,490円、
ストレインリリーフが送料込み999円で、
合計2,489円でした。

私の場合、必要な道具もそろっていて、
以前にも電源コードの断線を修理しており、
一度分解した経験もありました。
本体内部の構造や配線の状態をある程度分かっていたため、
今回も「自分で直せそうだ」と判断できました。
もし今回が初めての分解だったら、約2,500円の部品を購入し、
本体内部のリブまで加工して修理するという判断はしなかったかもしれません。
6,000円前後から新品のスティック掃除機が買えることを考えると、
誰にでもおすすめできる修理ではないと思います。
それでも、まだ使える掃除機を捨てずに済み、
以前より元の状態に近い形まで直せたので、
個人的には修理してよかったと思っています。

