奇妙な体験 1.断片的な記憶から、事の始まり

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このブログの『都市伝説・ホラーな話で思うこと』を読んでいただいた方なら、ちょっと変だなと思われたかもしれません。私も、不可解な体験をしたことがあり、それが考え方に反映されています。

これから書くことは、私が小学6年生の頃に始まり、結末を迎えるまで、10年ほどかかった話が元になっています。前の話なので、断片的な記憶をたどり、時系列が前後します。

なぜ、書き留めておこうと感じたかなのですが。昨年に比べても、今年は体調が悪く、胸の痛みで夜中に目を覚ましたり、急に息が詰まり飛び起きたり、血の気が引く感覚にも襲われます。

それを払拭するためにも、気になることを書いたりしているのですが。これは、時期的なものじゃないかと思い、テンションを上げて乗り越えるつもりです。

この調子の悪さが、小学生の頃に感じたものを彷彿とさせ、過去の記憶を呼び起こす切っ掛けになっています。どうせ思い出すなら、思い出すがまま、書き留めておこうかと思いました。

内容は、霊媒師と揉めた話です。数年に渡り揉めていて、最後は、霊感商法で霊媒師が逮捕されています。被害者は、複数いて、被害総額は、4億円ほどだったと思います。

この4億円の中に、我が家の被害は、含まれていません。それは、揉めていた頃は、霊感商法で荒稼ぎする前の段階だったようです。祈祷で病気を治すという話が、事の発端なので、信者がどうこうというものではないです。

私は、子供の頃から酷い喘息があり、あちらこちらの病院を転々としながら、なかなか発作を抑えることができず、何かいい方法はないものかと両親が悩んでいたんです。そこに、叔父から病気を治す霊媒師がいるという話を聞き、早速、両親と私で尋ねました。

霊媒師と書いたのですが、このおっさん(我が家では、そう呼んでいました)、日本の歴史に度々登場するような大きな宗派に属しています。信者がいるのかいないのか分からないのですが、一般的な『お坊さん』という感じではなく、どちらかというと行者に近い印象です。

お堂のようなところに入り、広さは、20畳くらいです。何を祭っていたか、記憶に無いのですが、周りに奇妙なものがたくさんあったことを覚えています。

古い日本人形もあれば、何かが埋め込まれたような奇妙なカタチの岩があったり、不気味でした。今風な表現だと、呪物だったのかもしれません。どんよりとした、異様な雰囲気でした。

祈祷を行い、2,3日後には、私の自宅へ来るという話になりました。霊媒師が、すぐ家に来るというのは、気を付けた方がいいかもしれません。お金が、どのくらい取れるかを見定めるために、家に行くというのは、よくある話のようです。

霊媒師は、お付きの者を一人連れ、19時ごろに家に来ました。お坊さんの正装なのか、結構、派手な格好です。冬だったようで、こたつに入り、父と私の正面に、霊媒師とお付きの人が座りました。

父は、人が訪ねてくるとテンションが上がるタイプで、あれやこれやと話ながら、何かを取りに席を立ちます。こたつを3人で囲んでいたところ、お付きの人が、横を見たところ、霊媒師の顔半分が青くなり、苦痛に顔を歪めていたんです。

私は、病気で調子が悪いのかなと不安に見ていたところ、霊媒師が『あいつだ、あいつだ….』と小声で話し、お付きの人が、頭が八つ裂きにされるだったか、されればいいだったか、そんなことを話していました。最初、何の話か分からなかったのですが、後に、どういうことなのかが明らかになります。

北に向かって、霊媒師が立ち、その後ろに、私が正座で座り、祈祷が始まります。時間は、15~20分くらいでしょうか、ドスの効いた声が反響して聞こえ、不思議な感覚になります。

その後、何度か家に来るようになり、お金を預ければ、1年間、毎日祈祷すると言い出します。今、考えてみると、定期的に来るよりも、安上がりになるという話だったのかもしれません。

金額が大きいだけに、父が銀行から借りて、預けたのですが。父は、会社員で経理なため、契約事に明るく、契約書を作り、霊媒師に署名させました。

そこから1年は、心理的なものなのか、よく分からないのですが。これまでとは違った状況になり、発作も少なくなり、学校へも何とか通えるくらいになります。

1年後には、契約書があるため、霊媒師は、お金を返すことになります。その後の霊感商法では、同じようにお金を預ければという話を持ち掛け、契約書を交わさず、難癖を付け踏み倒すということを繰り返していたようです。

我が家の場合、預けたお金を取り戻すことはできたのですが、10万円ほどの仏像を買わされたことがあります。その他、仏壇が家になかったため、仏壇を買わせようとするんですが、父は、自分が気に入った仏壇がいいと先に買い、霊媒師と揉めだします。

同じようなことが度々あり、何かを買わせようとしても、我が家は、別のところから先に買うを繰り返していました。父は、霊媒師が間に入り、ピンハネしようとしていることを見抜いたようです。

1年間の祈祷後、次の年から、今度は、急激に体調が悪くなります。この話の本題は、ここからです。

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