苫米地英人 著『イヤな気持ちを消す技術』 後悔する記憶をリセットし、積極的になるための本

この記事は約2分で読めます。

誰しも、過去の嫌な記憶があり、ふとした瞬間に何度も頭の中で蘇り、苦しくなることがあります。あまりにも影響が酷い場合、トラウマと呼ばれるのですが、この不快にさせる記憶をどうにかしようというのが、苫米地英人 著『イヤな気持ちを消す技術』という本です。

内容としては、嫌な記憶が引き出される仕組み、嫌な記憶の特徴などを解説し、それを踏まえた上で、人を苦しめる長期的な記憶、トラウマにならないようにする方法について書かれています。

本の中では、記憶の曖昧さについて語られており、過去の記憶を思い出した時には、ただ、正確に思い出しているのではなく、それらしいものを思い出しているそうです。

人の記憶は、正確に録画したデータを記憶し、呼び出すというものではなく、記憶を着色します。つまり、記憶に尾ひれを付けてしまい、これが、無意識に自分の都合が悪い方向に記憶を変え、実際の体験よりも、より悪い記憶として上書きされることがあります。

それにより、自分をより傷つけることになるのですが。これは、記憶が変わることを意味しており、過去の体験も、自分のせいと考えれば、自分の行動次第で、同じ状況にならないと考えることができ、感情的にならなくなります。

実際の結果よりも、良い結果になるという考えが、後悔の共通点になり、結果に対して、ベストを尽くしたと思えれば、後悔することはありません。

結果が出てから、あれこれ考えても無意味だと割り切ることが、後悔を招かないポイントという話になります。

この本は、テレビによる価値観の押しつけ、うつ病の原因など、自分を取り巻く環境からの影響にも触れています。

同じ体験をしても、記憶に残る感情に違いがあり、それにより、良くも悪くもということです。物事をどのように思うかは、人それぞれです。自分の考え方を変えれば、ある程度はコントロールでき、それにより、トラウマを避けるというものです。

高い理想を持ち、真面目な人ほど、過去を振り返り、後悔する傾向があります。どうにもならない過去に振り回され、悩み苦しんでいる時には、考え方を一変させ、人生に前向きな状態へ戻す必要があります。

後悔することが多く、対人関係などで積極的になれない場合、過去の嫌な記憶をリセットできれば、負のループから抜け出し、状況が大きく改善する可能性があります。


Amazonはこちら
タイトルとURLをコピーしました